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株式会社

1.株式会社とは

株式会社とは、営利を目的とする法人で、過去も現在もビジネスの最もスタンダードな組織です。会社に対してお金を出し、株式を取得する人のことを株主と呼び、その資本をもとに株主総会で選任された取締役が経営を行うというのが基本的な仕組みです。

株主は出資した額だけの責任しか負わず、またその株数に応じて配当を得ることができます。大企業の場合は、ほとんどがこの株式会社を採用しています。

ここでいう株主とは、会社にお金を出す人です。そして、株主は、株式会社の最高意思決定機関である「株主総会」を構成します。ここで、取締役・監査役の選任、会社の解散・合併などについて決定します。

その株主総会で選任されるのが「取締役」です。これは経営を任される人です。なお、会社法施行前は、破産者は取締役になることができませんでしたが、新法ではそれが可能になりました。つまり1度起業して失敗した人でも、やり直すチャンスが生まれたのです。

取締役は、善良な管理者の注意を持って職務を遂行する、善管注意義務と、法令・定款や株主総会の決議を遵守し、忠実に職務を行わなければならない、忠実義務を負っています。

その取締役で構成されるのが「取締役会」です。株主総会が会社の基本的事項を決めるのに対して、取締役会は会社の業務について決定をします。あくまで取締役は経営の責任者なのです

また、監査役には、「取締役が職務を適正に執行しているかチェックする役割」をもっているので、その職責を担える人が適任です。

このように、お金を出す人から経営を委任された人がビジネスをするというのが、株式会社の基本的な仕組みです。

ただし、小規模の株式会社の場合は、株主と取締役が同じ人の場合が非常に多いため、1名が株主で社長ということもよくあり、その場合にはあまり厳密に出資と経営が分かれていないことになります。

2.株式会社の設立要件

新会社法が施工される前には「小規模ならば有限会社、大規模なら株式会社」というのが一般的でした。しかし、このたびの法改正により有限会社は廃止となりました。

そうすると、大規模なビジネスでなければ株式会社をつくれないのか?ということになりますが、新会社法では有限会社のいいところを取り入れてあるのです。

改正で目立って大きく変わったところといえば、役員は取締役1名から設立可能で、監査役はいなくてもいいこと。また、資本金も1円からつくることが可能となったことです。

それから、取締役会の設置はこれまで義務でしたが、一定の要件を満たした場合には取締役会の設置は任意になります。では、新法ではどの場合に設置しなくてもよいのでしょうか。

株式会社を設立する際、会社に出資した株式は、原則として自由に譲渡できるので、小さな会社は株式の譲渡制限をすることが非常に多いです。例えば、家族や知人同士など、一部の者だけで株主が構成されているような場合、株式が自由に売られたりすると、会社の株主構成がまったく変わってしまいます。

このような「譲渡制限」をする会社を設立する場合は、取締役会の設置は任意になります。対して、譲渡制限をしない会社には取締役会を設置しなければなりません。

ここでは、譲渡制限会社に絞って説明します。

改正後の設立要件としては、人的要件として、最低1名の取締役、1名の株主から可能になります。これは同一人物であっても構いません。いわゆる「ひとり社長」が可能です。ですから、非常にシンプルに会社をつくることができます。

そして資本的要件として、資本金1円。ただし、印紙代などがかかりますので、資金としては20~30万円は用意しておく必要があります。

3.株式会社のメリット

・融資面でも信用度が高い
融資とは銀行などの金融機関から借りることです。個人事業など会社組織を持たないビジネス形態よりはるかに信用度が高いといえます。だからといって、すべての株式会社にすぐに融資をしてくれるわけではないのでご注意ください。

・イメージ的な信用度が高い

・ビジネス面
「株式会社だから安心」という心理

・採用面
多くの働く方はいい会社で働きたいと思うのが正直な感情です。

・節税が可能
個人事業の場合、所得が増えれば増えるほど、税率が高くなるという超過累進課税制度が採用されますが、会社の場合は所得が増えても一定の税率が課されます。一般的に利益が1000万円を超えた場合、このメリットが出てくると言われています。

・有限責任
個人事業はすべての債務を自分で負いますが、株式会社では会社が負うことになります。つまり、万が一倒産してしまった場合、債務は株主がそれぞれ会社に出資した分のみとなります。

4.株式会社のデメリット

・赤字でも税金が発生する
毎年7万円の税金がかかります。(法人住民税均等割)

・設立、運営にお金と時間が必要
義務ではありませんが、税理士さんなどへの顧問報酬の支払いなどの金銭的支出があります。ただし、ビジネスを展開していく以上、設立の手続きや税理士さんなどとのお付き合いはどうしても必要になってきますので、この点をデメリットととらえるかどうかは、個人差があると思います。

5.株式会社設立のフロー

株式会社設立のフロー

6.株式会社設立後の手続き

提出先提出書類添付書類提出期限
税務署法人設立届・賃借対照表
・定款のコピー
・登記簿謄本
・出資者名簿
・設立趣意書等
会社設立後2ヶ月以内
青色申告の承認申請書-----設立の日から3ヶ月を経過した日と、設立の属する事業年度終了の日とのいずれか早い日の前日
原価償却資産の減却方法の届出書-----設立第1期の確定申告書の提出期限
棚卸資産の評価方法の届出書-----設立第1期の確定申告書の提出期限
給与支払事務所等の開設届出書-----支払い事務所の設立から1ヶ月以内
源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書-----特例を受けようとする月の前月末まで
有価証券1単位当たりの帳簿価額の算出方法の届出書-----有価証券を新たに取得した日の属する事業年度の確定申告書の提出期限
都税事務所
(東京23区の場合)
法人設立届・定款のコピー
・登記簿謄本
事業開始の日から15日以内
都道府県税事務所法人設立届・定款のコピー
・登記簿謄本
設立の日から1ヶ月以内
市町村役場法人設立届・定款のコピー
・登記簿謄本
設立の日から1ヶ月以内
労働基準監督署----------労働者を使用するようになったときから遅滞なく
ハローワーク-----・登記簿謄本
・労働者名簿
・資金台帳
・出勤簿
事務所を設置した日の翌日から起算して10日以内